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工夫と努力

  • 執筆者の写真: 佐藤秀行
    佐藤秀行
  • 5月4日
  • 読了時間: 3分

農業は儲けるのが難しいですし、農福連携ですとさらに難しくなると思います。

なので改善したいハード面があっても、なかなか設備投資に踏み込めない状況があると思います。物価高で様々な資材の価格も高騰しているので、なおさらでしょう。と言いますか、

そもそも初期投資から厳しく、中古の施設を買ったり借りたりして、スタートする方も多いのではないかと思います。

いろいろな施設での困り事を聞いていますと、中古物件含め計画的に作られた施設でないが故に、栽培を始めてからいろいろな問題に直面するといったケースが多いように思います。


ほんの一例ですが

  • 倉庫の居抜き物件で作られた植物工場を借りたが、空調のムラがあり温度や湿度が均一にならず、結露がひどい場所もあり、きれいに野菜が育つ場所が少ない。持主にリフォ

    ーム工事を相談しても、改善してはもらえない。

  • 人工光型植物工場用の栽培システムを中古で購入したが、栽培棚の最上流から最下流までの傾斜がきちんとなっていないため、養液が滞留する箇所があったりと流れが悪い。

  • 鉄骨、ポリカ波板のかなり古いハウスを購入したが、雨漏りがひどい。補修が難しく、波板の張替えは特注サイズで納期もかかる。POフィルムへの全面張替えは、その額以上に波板の廃棄処分費用がかかる。

  • 太陽光型水耕栽培ハウスを借りたが、ハウス内に洗い場がない、養液タンクに冷却チラーがない、外溝が十分でない。

など。

そしてみなさん、いろんな資材や運用の工夫をされて、とにかくいいものを作ろうと努力されています。逆に、出荷の導線やさまざまな運用まで考えられしっかりお金をかけて作られた施設での栽培は、本当に恵まれていて楽だな思います。


話は変わって、太陽光型水耕栽培でのちょっとした工夫のお話ふたつ。

  • 黄色・青色の捕虫シートをハウス内に吊り下げている農家さんは多いと思いますが、野菜の近くでなければ効果が大きくありません。少し高価ですが、ネット付のものを購入しての両端に百均などで購入した太めのストローをさします。そしてパネルの穴に立てると野菜の高さに捕虫シートが設置できます。ちなみですが、そもそも病害虫が発生している状況においては、IPM(Integrated Pest Manegement):総合的病害虫・雑草管理実践指針のもと、予防的な環境の整備をしっかりと行わないといけないことを付け加えておきます。

  • 元々あるパネルを利用しているため、株間を広く取らなければならない野菜の栽培の場合に、穴の空きが多くなり、藻が極端に増えたり、良くない環境に向かいます。そのような場合には、マルチを敷くといいです。株間の条件以外に、栽培期間が長くなる野菜の場合には特に向いていると思います。わたしはカーリーケールで、虫の防除の観点から、シルバーマルチを敷いていました。パネルの汚れも軽減されます。

 
 
 

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